「そんなこと言うな」 思ったよりも低くて、強い言葉が出てしまう。 衣都は大して気にした様子にならない。 俺は自分の沸点が低くて、怒りやすく喧嘩っ早いのを自覚している。 でもこれは…誰でも耐えられないと思う。 大切な人が自分の死を笑い者にするなんて。 許せないに決まっている。 「言うな、頼むから」 衣都は豹変した俺の様子に気づいたのか、そっと点滴のついていない方の手を伸ばして俺の頭を撫でた。