その文字を、滲んだまま戻らない紙を、じっと見つめる。 彼女の笑う顔がフラッシュバックのように脳内を駆け巡る。 手紙を開いて、閉じてを繰り返し、じっと目を閉じる。 セミの声、大して効かないエアコンのゴウゴウという音が耳に響く。 それでも視界が暗転するような、倒れるような感覚はなく、やはり、と思って目を開ける。 タイムリープは、巻き戻りは、きっともう起こらないのだろう。 ふっと息を吐いて、シャーペンをカタリと床に落とす。