そして8月が始まった。 タイムリープは起こらなかった。 何をしても、何を思っても、時間が巻き戻ることはなく、俺は今も高校生として生きている。 落胆もしたが、なぜか安堵を覚えた。 「衣都を助けられないのか」という思いと、「衣都にもう会えない」という寂しさと。 相反するように「もう衣都を失わずに済む」という安堵が流れ込んでくる。