衣都が入院した日から、俺は放課後、毎日のように衣都のお見舞いに通っていた。
学校では衣都は「病気で入院した」とされ、余命のことは明かされなかった。
衣都への配慮か、もしかしたら、幼馴染である俺や、彼女の数多い友人たちへの配慮かもしれなかった。
両親は衣都の入院を衣都の両親から知らされた。
最初の3日間はマンガやゲームで減らしてしまった小遣いでバスに乗り、病院へ行っていたが、4日目になると交通カードの残額が増えていた。
それからも毎日、バスの往復分だけ交通カードにはお金が入っている。
両親は静かに、俺がお見舞いに行くのを黙認し、見守っていた。
そんな両親に感謝しながら、俺は今日も衣都に会いに行く。


