思い出したかのように学校に行くと、衣都の死はどうやら学校全体に広まっているようだった。
あまり関わりのなかった先輩方は、もう受験だなんだと忙しくしていて、多分衣都が死んだことなんて忘れられている。
それでもクラスメイトや同級生は多少引きずっているみたいで、俺を見るたびに哀れみの視線が肌を焦がした。
俺がしばらく学校に来れていなかったのも、やっぱり俺が衣都に恋い焦がれていたのがバレていたのか、誰にも咎められることはなかった。
宿題が終わっていないことも教師からは追求されず、一学期の頃と同じように席につく。
いつの間に席替えをしたのか、俺は窓際の一番うしろになっていた。
衣都の席は同じ窓際の一番前。
衣都のロッカーの上には花瓶が飾られていて、白と水色のルリマツリが何輪かささっていた。


