涙は止まらない。 衣都のきれいなボールペンの文字が、滲んで、溶けていく。 エアコンの冷風で汗が肌に張り付き、蝉の鳴き声が鼓膜を震わすのを感じた。 ああ、そして、夏が終わる。 飲み込めずに、喉の奥にしこりのように残り続けたまま、衣都が死んだ夏が終わる。 二度目の、これからが、始まる。 * * *