いや、もう怖くない。 怖くないのだろうか。 書かれている内容は、きっともう怖くない。 衣都が書くことなんて―――もう、知っていると思うから。 怖いのはここで、衣都が死んだとやっぱり認めてしまうことなのだ。 衣都が死んだ、そのことだけが、ただただひたすらに恐怖心を煽る。 祈るように紙を額に当てる。 目を閉じる。 衣都。