怖いのは、衣都の未練になることじゃない。 俺が一番怖いのは、やっぱり自己中心的にも、衣都の未練になれないこと(・・・・・・・・・・・・)だ。 衣都の未練になれなかったら、告白してもなんとも思われなかったら? 未練になるのはきっと両思いのときだけなんだから。 未練になれなかったら、多分、俺の中で衣都が死んでしまうのだ。 衣都の中でも俺が死んでしまうのだ。 もし未練になれなかったら、それはまるで…意味がなかったみたいに思えてしまうから。 衣都をつなぎとめる、一本の藁にもなれなかった、そういうことだから。