コンコンコン、とドアがノックされる。 おかしいな、と思う。 母が自分の部屋に来るのは3回、食事を持ってきてくれるときだけだ。 中にも入らず、二言三言声をかけて、静かに去っていく。 それは申し訳ないがありがたかった。 さっき昼食を運びに来たばかりだけど…とぼんやりと思う。 少し残っている米が冷えて皿に張り付いているし、間違いないはずだ。