―――その顔は白く、血の気を失っていた。 「衣都!」 とっさに叫ぶ。 ナースコールを押し、「衣都の意識が…!」と、わけもわからぬまま説明する。 いつかはこうなるとわかっていたのに、気が動転してしまっていた。 手が震えて、ボタンを押すことさえままならず、それが終わってからは、「衣都、衣都、衣都」と彼女の名前を呼び続けた。 起きる気配はない。 体温や脈も、俺には感じられない。 ―――生きている者の温かみが、ない。 医者たちがどやどやと入ってきて、治療を始める。