今や彼女の身体は、どこが機能しているのかわからないほど衰えていた。 味覚、聴覚、嗅覚、視覚。 かろうじて触覚が機能している程度で、他の五感はほとんどなくなっていた。 栄養は点滴で取っているため、もともと細身だった身体はやせ細り、見ていられないほどになってしまっている。 俺は唇を衣都の額に押し付ける。 すると衣都がぴくり、と動いた。 衣都のまぶたの上に手を置いて、俺は入道雲を見ながら話をする。