想定外の。 何もかもが想定外の、夏。 タイムリープも、衣都の病気を治すことも。 それを衣都の手によって止められたことも、こうやって今、まさに告白していることも。 衣都は息を呑んでいる。 風と木の葉がさざめく音以外、ほとんど何もしない。 蝉もこの周りにはいないのか、かすかに耳を澄ませば聞こえるだけだ。