ホワイト・サマー・エンド






「死ぬんだ、私」






俺は思わず顔を上げる。


目を細めて笑っている衣都と、やっと目が合う。

その目は思い切り細められていて、揺れているのか、涙をためているのかすらわからない。




「余命宣告受けてさ」




聞きたくない。

聞かないでくれ。




「3ヶ月後に、死ぬんだって」