俺が目を留めたのは、「ストレスなどで脳が麻痺する」という部分だ。
衣都が体調をよく崩す原因は、免疫の低さや体力の無さ、そして抱え込みがちな精神面での不安定さ。
メンタルが不安定になって体調を崩すたびに、俺は衣都のそばで看病をしていた。
それが俺の、かつての日常だった。
衣都の精神を安定させれば、余命を伸ばして、あわよくば治すことができるかもしれない。
珍しい病気ゆえ治療法が見つかっていないが、メカニズムは単純だと医者も言っていたはず。
これはある意味、賭けだった。
これで治らなければ、1学生に過ぎない俺にできることはほとんど無い。
できることはやらなくては。
衣都のために、すべてを。


