ああ。 ああ、神さま。もしいるのなら。 今日という日ほどあなたを憎み、感謝した日はないだろう。 3年間、待ちわびた、けれど決して聞くことはないと諦めていた声。 優しく、けれど芯のある、衣都の声だ。 ドアをゆっくりと開ける。 「前回」とは違う理由で、俺の手は激しく震えている。 衣都の姿が、見える。 美しい藍色の瞳が、見開かれる。