普通に考えてることなどは顔に出るのに、自分の家の話、学校の話、友達の話など、人付き合いや家族の話の時はにこにこしてうまく流すだけで何も表情から読み取れない。まるで僕だ。
まるで、自分のことを隠そうとしてるみたいだった。
「……」
あとよくあおくんが僕を睨んでくる。あおくんの愛の重さは無限大だ。ちょっと気持ち悪いかも。
でも一番驚いたのは観察のOkが出た時。
普通人に観察とか言葉使わないだろうけど、まあ僕は許されるからいっか。
普通植物の観察日記つけるわけでもあるまいし、キレる。
はずなのに何故かあっさり承諾。
あおくんの真っ白と言う意味はまだよくわかんないけど、優しい人だなと言うことはわかった。
「そう言えばあおくーん、帆香ちゃんなんで死んだの?」
帆香ちゃんが買い物に行った時、不機嫌なあおくんに聞いてみた。
「知らね」
「ひっど〜」
「知らね」
「教えてよ〜」
「…はあ」
僕がキレるとでも思ったのか僕の方を見たあおくん。
こんなことでキレるわけないじゃん。あおくんじゃあるまいしっ。
「事故」
事故かぁ。
「なんの?」
「しつこ。一個教えてやったんだからいいだろ」
「まあね?」
僕は帆香ちゃんが死んだ日を知らない。
帆香ちゃんが死んでしばらく経ったらあおくんが教えてくれたから。
「まっ、いいや。帆香ちゃんにきーこおっ」
「バッ…!」
よっこいせと屋上から飛び降りる。
死なないけど、怪我は普通に降りたらするだろう。でもこう言う時には受け身をすればなんとかなるよ。…まあ、1000年間ずっと試行錯誤したからわかった。常人がやったら間違いなく死ぬよ?
受け身をとって無傷で降りれた。
いちいち階段降りんのめんどくさーーーーーいっ。
そういえば帆香ちゃんはいつもどこの店で仕入れてるんだろ。
そう思って近くのスーパー、コンビニ、お店を見てみたけど、どこにもいない。
え?なんで?そんな遠いところに住んでるの?例え遠くても家の近くの、いつも行ってる店に行きたいって?
よくわからないまま廃墟の屋上へ戻ったら、帆香ちゃんがいた。
「あれ?どこのお店に行ってたの?」
「え?」
帆香ちゃんはきょとんとして「〇〇駅の近くのとこ」ってさらっと言った。
え。
僕はそれを聞いて、あおくんと一緒に固まった。
嘘でしょ?
「え、なんでここの最寄り駅の4つ先の駅まで行くの?」
遠くない?ただでさえ最寄り駅もまあまあ遠いのに。
「そこのお店がすごいいいところなの」
「そうなんだ?まあ電車内では気を付けてね」
そう言ったら帆香ちゃんがちょっと言いにくそうに口を開く。



