「魔法で調べられないの?」

「やった。けどかわされた。もしかしたら付けてきてる奴も魔法使いかも。」


「この町でシド以外の魔法使いって最近見ないよね?とにかく気をつけて。」

リアンの忠告にシドはグラスの酒を飲み干した。

そんなシド達の様子をバーの外で確認している男がいた。

するとその男の目の前に紙で折られた蝶々がフワフワと飛んできた。

紙の蝶々はフワリと男の手のひらに降り立った。


「もう十分よ。ありがとう。」


「かしこまりました、ロザリア様。」


蝶々から魔法大臣のロザリアの声が聞こえた。

男は足早にその場を後にした。