場所は変わって王宮の北東。塔のように聳え立つ一角に王室付魔法使いロザリアの部屋がある。
部屋の中は天井まで続く本棚に古代語の魔導書や錬金術の手記、旅先で拾った希少な魔石の標本などが並び、淡い光を放つ。
壁には手描きの星図と、彼女が自ら描いたという魔法陣のタペストリー。いずれも精密かつ美しい線で構成され、まるで芸術品のようだった。
しかし彼女の机の上はの飲みかけのティーカップに大量に積まれた未開封の手紙。そして空っぽのクッキー缶で散らかり放題だった。
「おかしいわね、どこいったのかしら。」
ロザリアは荒れた机の上で何かを探しているが一向に見つからない。
コンコン
そこへ、魔法大臣の側近であるエドが入ってきた。
「ええい、もう!」
痺れを切らし、ロザリアはふっと人差し指を一本上に向けた。すると、半分開いたままのタンスの中からバラの刺繍がされたハンカチがフワリとロザリアの前まで宙に浮いて飛んできた。
「あ、そこにあったのね。」
そんなロザリアを見てエドはため息をついた。
「先生、許可を頂きたい書類です。お時間ある時に目を通してください。」
「あらまぁ、また山のように。」
ロザリアはふぅと小さく溜息をついた。
「そういえば町で聞いたのですが最近腕のいい呪い師がいると評判のようですよ。」
「呪い師?」
「ええ。何でも本業は退治屋らしいのですが、魔物は滅多に出ないので呪いの仕事を受けているらしいです。」
「ふーん、、」
ロザリアはエドの話に何か思い浮かんだような表現をした。
部屋の中は天井まで続く本棚に古代語の魔導書や錬金術の手記、旅先で拾った希少な魔石の標本などが並び、淡い光を放つ。
壁には手描きの星図と、彼女が自ら描いたという魔法陣のタペストリー。いずれも精密かつ美しい線で構成され、まるで芸術品のようだった。
しかし彼女の机の上はの飲みかけのティーカップに大量に積まれた未開封の手紙。そして空っぽのクッキー缶で散らかり放題だった。
「おかしいわね、どこいったのかしら。」
ロザリアは荒れた机の上で何かを探しているが一向に見つからない。
コンコン
そこへ、魔法大臣の側近であるエドが入ってきた。
「ええい、もう!」
痺れを切らし、ロザリアはふっと人差し指を一本上に向けた。すると、半分開いたままのタンスの中からバラの刺繍がされたハンカチがフワリとロザリアの前まで宙に浮いて飛んできた。
「あ、そこにあったのね。」
そんなロザリアを見てエドはため息をついた。
「先生、許可を頂きたい書類です。お時間ある時に目を通してください。」
「あらまぁ、また山のように。」
ロザリアはふぅと小さく溜息をついた。
「そういえば町で聞いたのですが最近腕のいい呪い師がいると評判のようですよ。」
「呪い師?」
「ええ。何でも本業は退治屋らしいのですが、魔物は滅多に出ないので呪いの仕事を受けているらしいです。」
「ふーん、、」
ロザリアはエドの話に何か思い浮かんだような表現をした。



