魔法使い時々王子

当然のことなのだ。

自分がいなくなったあとの仕事を、どうするのか。

そのことを、どこかで心配していた。

魔法使いの数は少なくなっているとはいえ、自分の代わりを務められる者は、ほかにもいる。

自分がいなくても、この場所は変わらずに動いていくのだ。

「……失礼します」

シドはロザリアに深く頭を下げると、執務室を後にした。

扉が閉まる。

その背中を見送ったあと、部屋の奥から声がした。

「……強がってらっしゃいますね」

そうロザリアに声をかけたのは、エドだった。