魔法使い時々王子

しばらくして、店の客足が増えてきた頃、キースも店へやって来た。

「シド、久しぶりだな。仕事、忙しそうだな」

そう言いながら、キースはシドの隣の席に腰を下ろした。

すると、ちょうどそのタイミングでリアンも店へ入ってきた。

「なんだ、みんな集まる予定だったのね」

リアンも加わり、久しぶりに四人が揃った。

それを見たレオは、四人分の酒を用意してカウンターへ並べた。

「じゃあ、久しぶりの集まりに――乾杯!」

「乾杯!」

四人はグラスを鳴らした。

そこからは、たわいもない話で盛り上がった。

仕事の話や最近あった出来事。

昔の旅の思い出話まで飛び出し、店には四人の笑い声が響いていた。

やがて他の客も帰り、店内には四人だけが残った。

それまで楽しそうに話していたシドが、ふとグラスを置いた。

そして、向かいにいる三人を見渡す。

「……話があるんだ」

いつものシドとは違う。

緊張した面持ちで、どこかぎこちなく切り出した。

三人は顔を見合わせる。

「……なんだよ、急に」レオが言った。

シドは一度息を吸い、三人をまっすぐ見つめた。