魔法使い時々王子

「やぁ、アリス。おかえり」

アリスが部屋に入ると、セオは車椅子に乗って窓辺にいた。

「セオ、体調は大丈夫?」

アリスには、今日のセオが少し顔色が悪いように見えた。

「少し仕事を詰めすぎたようだ。でも大丈夫。今日は一日ゆっくりしていたんだ」

そう言って、セオは車椅子を動かし、アリスの前までやってきた。

「かけて」

「ええ」

アリスがソファに腰掛けると、セオはアリスを真っ直ぐに見つめた。

「父上と、その他限られた大臣たちと話し合いを続けてきた」

セオは一度言葉を切った。

「アリスの提案を……受けようと思う」

その言葉に、アリスの心臓が大きく跳ねた。

ずっと待っていた答えだった。

「……本当に?」

「ああ」

セオは静かに頷いた。

「ただし、お願いがあるんだ」

「お願い?」

「アスタリト王国と話がしたい」