視界がぼやけてヨルの表情がわからない。
急に私の両手から温度が消えていくのを感じる。
優しい手が離れ、無性に寂しさを感じて更に涙が溢れる。
耐えきれず下を向くが、それは大きな手に阻まれた。
抵抗することも出来ず、されるがままに頬を撫でられる。
目が合いそうになり、恐ろしくなって目を瞑ってしまう。
その瞬間、唇に柔らかいものがあたる。
「え…?」
驚いて思わず目を開くと、息のかかる距離にヨルの顔があった。
よく見ると、彼の瞳からは流れ星のように美しい涙が零れていた。
その光景に言葉を失ってしまう。
「お前は昔っから、本当によく泣くな。」
よく見慣れた、けどきっと私にしか見せない優しい表情で微笑む。
