「お兄ちゃんのは別だよ!いいから早くちょうだい!」
満足したのか、素直に手を下ろして私の前に花束を差し出す。
クールな印象を持たれやすく、名前の通り夜のようなお兄ちゃんとは対照的にその手にある花束は朝日のように明るかった。
「かわいい…!」
陽だまりのようにちかちかと光る花束を両手で包み込むように受け取る。
顔を近づけると、見た目に似つかわしい可憐な香りが鼻をくすぐった。
「お兄ちゃんはどうしていつも私の欲しいものが分かっちゃうの?」
お兄ちゃんは誤魔化すようにくすりと笑って、私の頭に優しく手を乗せる。
「…さあ?なんでだろうね。」
