「こんにちは。わあ、今日は賑わってますね」
カフェに入るといつもよりバイトのスタッフが多く、皆、忙しそうに準備に追われていた。
店内もお客様で埋まっている。
「あ、清水さん、白瀬さん、こんにちは。バタバタしててごめんなさいね。これから店頭でドリンク販売をするの」
店長がカウンターの中から声をかけてきた。
「そうなのですね。準備が出来たら写真を撮らせていただけますか? 早速SNSにアップしたいので」
「ええ、ありがとう。あ、清水さんは先にバックオフィスへどうぞ。オーナーが浴衣の着付けをしますって」
「ありがとうございます。では、行ってきます」
カウンターの隅でパソコンを広げた優樹の残し、茉莉花は事務所にいるオーナーのもとへ行く。
ドアをノックすると、いつもより動きやすい服装で髪も1つにまとめたオーナーが出迎えてくれた。
「いらっしゃい、清水さん。早速着付けましょう」
「はい、よろしくお願いします」
靴を脱いでカーペットに上がると、持って来た浴衣を見せる。
「まあ、綺麗な柄ね。最近は安価で薄い布の浴衣が主流だけど、この浴衣はちゃんとしたものだわ」
「母から譲り受けたものなんです」
「そうなのね、本格的で着付け甲斐があるわ。髪型や小物を揃えて差し上げるから」
「ありがとうございます」
カーテンを閉めると、オーナーは慣れた手つきでスッと茉莉花の浴衣を整えていく。
「清水さんは若くて可愛らしいお嬢さんだから、帯の結び方も華やかにしましょうか。髪も高い位置でまとめて……」
仕上がると、鏡に映る茉莉花にオーナーは目を見開く。
「素敵! 和服美人ね、清水さん。首筋も綺麗で色白で、控えめな雰囲気がよく似合ってるわ」
「いえ、オーナーの腕前が素晴らしいので」
「素材がいいのよ。あ、後ろ姿を写真に撮らせてくれる? 顔は映さないから、ホームページに載せてもいいかしら?」
「はい、もちろんです」
何枚か写真を撮ってから、二人で店内に戻る。
「清水さん、綺麗!」
店長がひときわ大きな声を上げると、優樹も振り返った。
驚いたような優樹の視線に、茉莉花は思わずうつむく。
「似合うでしょう? 白瀬さん、早速清水さんのこの写真をSNSに上げてくれるかしら?」
「承知しました」
写真を見られるのも気恥ずかしく、茉莉花は店頭販売の様子を撮影しようと外に出る。
バイトの若い子たちが、ノリ良くドリンクを片手にポーズを取ってくれた。
すると通りを歩いていたお客様が、ドリンクを買いに来る。
あっという間に忙しくなり、茉莉花もその場を手伝い始めた。
カフェに入るといつもよりバイトのスタッフが多く、皆、忙しそうに準備に追われていた。
店内もお客様で埋まっている。
「あ、清水さん、白瀬さん、こんにちは。バタバタしててごめんなさいね。これから店頭でドリンク販売をするの」
店長がカウンターの中から声をかけてきた。
「そうなのですね。準備が出来たら写真を撮らせていただけますか? 早速SNSにアップしたいので」
「ええ、ありがとう。あ、清水さんは先にバックオフィスへどうぞ。オーナーが浴衣の着付けをしますって」
「ありがとうございます。では、行ってきます」
カウンターの隅でパソコンを広げた優樹の残し、茉莉花は事務所にいるオーナーのもとへ行く。
ドアをノックすると、いつもより動きやすい服装で髪も1つにまとめたオーナーが出迎えてくれた。
「いらっしゃい、清水さん。早速着付けましょう」
「はい、よろしくお願いします」
靴を脱いでカーペットに上がると、持って来た浴衣を見せる。
「まあ、綺麗な柄ね。最近は安価で薄い布の浴衣が主流だけど、この浴衣はちゃんとしたものだわ」
「母から譲り受けたものなんです」
「そうなのね、本格的で着付け甲斐があるわ。髪型や小物を揃えて差し上げるから」
「ありがとうございます」
カーテンを閉めると、オーナーは慣れた手つきでスッと茉莉花の浴衣を整えていく。
「清水さんは若くて可愛らしいお嬢さんだから、帯の結び方も華やかにしましょうか。髪も高い位置でまとめて……」
仕上がると、鏡に映る茉莉花にオーナーは目を見開く。
「素敵! 和服美人ね、清水さん。首筋も綺麗で色白で、控えめな雰囲気がよく似合ってるわ」
「いえ、オーナーの腕前が素晴らしいので」
「素材がいいのよ。あ、後ろ姿を写真に撮らせてくれる? 顔は映さないから、ホームページに載せてもいいかしら?」
「はい、もちろんです」
何枚か写真を撮ってから、二人で店内に戻る。
「清水さん、綺麗!」
店長がひときわ大きな声を上げると、優樹も振り返った。
驚いたような優樹の視線に、茉莉花は思わずうつむく。
「似合うでしょう? 白瀬さん、早速清水さんのこの写真をSNSに上げてくれるかしら?」
「承知しました」
写真を見られるのも気恥ずかしく、茉莉花は店頭販売の様子を撮影しようと外に出る。
バイトの若い子たちが、ノリ良くドリンクを片手にポーズを取ってくれた。
すると通りを歩いていたお客様が、ドリンクを買いに来る。
あっという間に忙しくなり、茉莉花もその場を手伝い始めた。



