「優樹、デスクは俺の隣でいいか? しばらくは近くにいた方がやりやすいかと思って」
ガヤガヤと動き始めたオフィスで、小澤が声をかけてきた。
これから小澤には色々教わることが多い。
「ああ、構わない。よろしく頼む」
前任の部長が体調不良で休職となり、急遽時期外れな人事異動で優樹がその後任に就くことになった。
小澤はマーケティング戦略部国内事業課の課長だが、同じく海外事業課にも詳しく、事実上の部長補佐としての役割も果たしている。
前任の部長から引き継げない以上、頼みの綱は小澤しかいなかった。
「しかし、同期のお前にあっさり追い抜かれるとはなあ。なんか悔しい。でもお前なら当然か。契約件数もクライアントからのご指名率も、ずっとトップだもんな。って、いけね。タメ口きいちゃマズイよな、部長殿」
小澤の言葉に、優樹はふっと笑みをもらす。
「二人の時ならいいだろう。俺とお前の関係は変わらない。これからもずっと信頼出来る同期同士だ」
「ううっ、さすがは優樹部長。ありがたいお言葉、痛み入ります」
小澤がおどけて頭を下げ、優樹も笑いながらポンと小澤の肩に手をやった。
ガヤガヤと動き始めたオフィスで、小澤が声をかけてきた。
これから小澤には色々教わることが多い。
「ああ、構わない。よろしく頼む」
前任の部長が体調不良で休職となり、急遽時期外れな人事異動で優樹がその後任に就くことになった。
小澤はマーケティング戦略部国内事業課の課長だが、同じく海外事業課にも詳しく、事実上の部長補佐としての役割も果たしている。
前任の部長から引き継げない以上、頼みの綱は小澤しかいなかった。
「しかし、同期のお前にあっさり追い抜かれるとはなあ。なんか悔しい。でもお前なら当然か。契約件数もクライアントからのご指名率も、ずっとトップだもんな。って、いけね。タメ口きいちゃマズイよな、部長殿」
小澤の言葉に、優樹はふっと笑みをもらす。
「二人の時ならいいだろう。俺とお前の関係は変わらない。これからもずっと信頼出来る同期同士だ」
「ううっ、さすがは優樹部長。ありがたいお言葉、痛み入ります」
小澤がおどけて頭を下げ、優樹も笑いながらポンと小澤の肩に手をやった。



