やがて寒さが増し、12月に入る。
茉莉花は、優樹に対する申し訳なさと、どうにも出来ないやるせなさを抱えていた。
気持ちに気づいてほしいと思う一方で、そんなことを望んではいけないと自分を諌める。
(優くんは私の気持ちを大事にしてくれてるのに。これ以上、私のわがままで振り回すのはダメ)
ちゃんと自分から気持ちを打ち明けよう。
そう決めたものの、恥ずかしさにどうしていいのか分からない。
「茉莉花、クリスマスイブにまた鎌倉のオーベルジュに行かないか?」
いつものように優樹の部屋で食事をしていると、優樹がそう切り出した。
「行きたいです! でも今年のクリスマスは平日でしょう? 宿泊は無理よね。お食事だけ?」
「そうなんだよな。俺は泊まりたいけど、茉莉花は嫌か? 朝7時半にチェックアウトして、そのまま車で会社に向かえば間に合うけど……」
茉莉花は、心の中で決めた。
その日に打ち明けようと。
「ううん、私も泊まりたいです」
「そうか。じゃあ、そうしよう。ひと部屋空きがあったから、予約しておく。レストランも」
「はい! 楽しみです」
「俺もだ」
優しく笑いかけてくれる優樹に、茉莉花は、必ずその日に気持ちを伝えようと誓った。
茉莉花は、優樹に対する申し訳なさと、どうにも出来ないやるせなさを抱えていた。
気持ちに気づいてほしいと思う一方で、そんなことを望んではいけないと自分を諌める。
(優くんは私の気持ちを大事にしてくれてるのに。これ以上、私のわがままで振り回すのはダメ)
ちゃんと自分から気持ちを打ち明けよう。
そう決めたものの、恥ずかしさにどうしていいのか分からない。
「茉莉花、クリスマスイブにまた鎌倉のオーベルジュに行かないか?」
いつものように優樹の部屋で食事をしていると、優樹がそう切り出した。
「行きたいです! でも今年のクリスマスは平日でしょう? 宿泊は無理よね。お食事だけ?」
「そうなんだよな。俺は泊まりたいけど、茉莉花は嫌か? 朝7時半にチェックアウトして、そのまま車で会社に向かえば間に合うけど……」
茉莉花は、心の中で決めた。
その日に打ち明けようと。
「ううん、私も泊まりたいです」
「そうか。じゃあ、そうしよう。ひと部屋空きがあったから、予約しておく。レストランも」
「はい! 楽しみです」
「俺もだ」
優しく笑いかけてくれる優樹に、茉莉花は、必ずその日に気持ちを伝えようと誓った。



