(ん? 落とし物か)
オフィスに入ろうとした優樹は、入り口のそばに落ちていた手のひらサイズの紺色のメモ帳を拾い上げた。開いた状態のページをきちんと閉じようとして、ふと1ベージ目の文字が目に入る。
『優くん』
思わずドキッとして動きを止めた。てっきり誰かが仕事で使っているメモ帳かと思いきや、そうではないのかもしれない。それに『優くん』という文字を見れば、動揺せずにはいられなかった。
(優くん……。って、誰だ?)
まさか、自分のことではないだろう。でも……?どうにも気になってしまい、申し訳なさを感じつつ、ちらりとそのページに目を走らせる。
……………………………………………
優くん
身長 180cm
年齢 30歳
サラサラの黒髪
寡黙でシャイ
キザなセリフは言わない
私服はシンプルなモノトーンコーデ
車が好きで、休日はよくドライブする
……………………………………………
綺麗な文字で書かれていた内容は、ピタリと自分に当てはまった。
(えっ、俺?)
思わず右手で口元を覆う。
(落ち着け、落ち着くんだ。そんなはずはない)
己に言い聞かせてポーカーフェイスを取り繕った時、オフィスのドアから同期の小澤がひょっこり現れた。
「お? 優樹、来てたんだ。迷子にでもなってるのかと思ったぞ。そんな所で何やってる?」
「いや、別に」
「早く入れよ。みんなに紹介する」
「ああ」
優樹はメモ帳をジャケットのポケットに入れると、小澤に続いてオフィスの中に足を踏み入れた。
オフィスに入ろうとした優樹は、入り口のそばに落ちていた手のひらサイズの紺色のメモ帳を拾い上げた。開いた状態のページをきちんと閉じようとして、ふと1ベージ目の文字が目に入る。
『優くん』
思わずドキッとして動きを止めた。てっきり誰かが仕事で使っているメモ帳かと思いきや、そうではないのかもしれない。それに『優くん』という文字を見れば、動揺せずにはいられなかった。
(優くん……。って、誰だ?)
まさか、自分のことではないだろう。でも……?どうにも気になってしまい、申し訳なさを感じつつ、ちらりとそのページに目を走らせる。
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優くん
身長 180cm
年齢 30歳
サラサラの黒髪
寡黙でシャイ
キザなセリフは言わない
私服はシンプルなモノトーンコーデ
車が好きで、休日はよくドライブする
……………………………………………
綺麗な文字で書かれていた内容は、ピタリと自分に当てはまった。
(えっ、俺?)
思わず右手で口元を覆う。
(落ち着け、落ち着くんだ。そんなはずはない)
己に言い聞かせてポーカーフェイスを取り繕った時、オフィスのドアから同期の小澤がひょっこり現れた。
「お? 優樹、来てたんだ。迷子にでもなってるのかと思ったぞ。そんな所で何やってる?」
「いや、別に」
「早く入れよ。みんなに紹介する」
「ああ」
優樹はメモ帳をジャケットのポケットに入れると、小澤に続いてオフィスの中に足を踏み入れた。



