相談室のきみと、秘密の時間 番外編

きっと僕がいつか、振り向かせてみせる。
だから君は君のままでいてくれればいい。

「高遠さんってさやっぱり完璧だよね」
「ねー、ちょっと高嶺の花過ぎてさ」
「そえそう。優しいんだよ? でもなんか本音は話せないっていうかね」
「ーーねぇ、君たち。彩葉はさ、忘れてるだけだよ。大丈夫。きっともうすぐ帰ってくる」

ウワサ話をしてた女子たちは首を傾げていた。

きっと、君は何も知らないんだろうな。
これでも、自分のことを”普通”とか思っちゃってるんだろうな。

「僕が必ずまた思い出させるから」

生きてる限り、時は進む。
何度でも繰り返す。

もしもまた会えたなら、ただ君を抱きしめたい。
今はどんなに月が欠けていようとも、やがて満ちる時がくるから。
心配ないんだよって教えてあげたい。

そしたら僕は簡単に君を離さない。離してなんかやらない。
あの時、飛行機の中で、魔法をかけた。
君が幸せでいられる魔法。
僕が君を少しだけ変えたように、今度は君が僕を変える番だよ。


「がんばらなくていいから。ただ一緒に生きていきましょう」


それは少し先の話、暖かな季節に訪れる。
桜の降る日。

さぁ、これからの僕の前には、これからの君の前には、どんな試練があるのかな。
そして、どんな答えにたどり着くのかな。

それでも何度でも僕が君と出会ってしまうのは、月の満ち欠けのように必然で、運命だと信じていたんだ。