✿︎ 編集部おすすめ掲載記念 番外編‎ ✿ ‎

慧悟さんと再会して付き合い始めて、1週間。
今日は初めてのデートだ。
ラインは毎日してたけど。
彼女として慧悟さんに会えるってすごく緊張する。
今日は慧悟さんの家の近くの駅前で待ち合わせ。
桜は少し散り始めていたけど、とても綺麗だった。

「彩葉、お待たせ。相変わらず時間30分前行動だな」
「慧悟さん！」
「うわぁガチガチに緊張してるね。深呼吸深呼吸」

慧悟さんに優しく肩をポンポンとされる。
落ち着いて何度か深呼吸するも、私服姿で落ち着いてる慧悟さんが私の彼氏だなんてやっぱりソワソワしちゃう。

「だってぇ」
「初カレだもんな」
「言わないでって！」
「まぁまぁ」

余計に恥ずかしくて緊張しちゃうよ。

「今日は家で大学の履修登録を見てあげる予定でいいんだよね？」
「うん。慧悟さん詳しいかと思って」
「まさかさ。彩葉が僕と同じ大学に行くとは」
「ちゃんと調べたもんね」
「心理士になるとは聞いてたけど」
「嫌だった？」
「全部嬉しいに決まってるだろ」

慧悟さんはぎゅっと抱きしめてくれた。

「何かさ。慧悟さんはほんとに大人だよね」
「余裕なんてないんだけど、彩葉が必死すぎるからかな」
「そんなことないもん！」
「そうだね。ほら、家行くよ」

手を差し出してくれたので、繋いで歩き出す。
慧悟さんのお家まで、私たちはなんでもない話をしながら歩いた。