バタン
部屋についてそのままベッドにダイブした。
《運命だね》
だって。
なにそれ、可愛すぎるってば。
あー!!録音したかったー!!
スマホを出して隠し撮りでためた詩先輩の写真を眺める。
もっと撮りたいのに、先輩に気づかれそうでムズイんだよなぁ。
《偶然に感謝ですね》
自分の言った言葉に寒気する。
なにが“偶然”なんだか。
ねぇ、先輩
今までのことが偶然じゃなくて
作られた必然だとしたら
どう思う?
それでも変わらずぼくを好きでいてくれる?
まぁ、どんな応えであっても
先輩を手放す気なんてないから
逃してあげないけどね。
ーーーーーーーーーー
あー眠い。
お昼ご飯の後の授業ってほんとに眠いんだよなぁ。
想汰くん、確か今日はバイトだったはず。
バイト終わりに合わせて迎えに行こっかな。
また怒られちゃうかな。
うー、でも会いたい。
自分の中でこんなに想汰くんの存在が大きくなってるなんて。
ヴーッ
〈今日の夜、狩谷の誕生日のことで打ち合わせしたくて。会えますか?〉
メールの相手は瀬戸くん。
あと3日で誕生日だもんね。
結局サプライズの内容をきちんとはまだ知らない。
うーーーん
ふたりで会う…かぁ。
・
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・
『…で、なんで電話なんでしょう?』
悩んだ結果、会うのはやめて電話で話す事にした。
「ちょっと課題とか色々あって!ごめんね!」
『…わかりました』
意外とあっさり受け入れてもらえた。
「あの…そういえばサプライズの内容聞けてないなぁと思って」
良いよね、聞いても。
お祝いのバルーンとかは一緒に買いに行ったし。
『あぁ、言うのが遅くなってすみません。実は当日貸しスタジオを取ってるので、そこでサプライズパーティーをしようかなって』
えぇー!!!!!
「うそー!!!むっちゃすごい!!!ヤバイ!!!!」
なんだか自分のことのように嬉しくなって叫んでしまった。
『……ぶはっ!!!』
少しの沈黙のあと、笑い声が聞こえた。
『桜井先輩って面白いですね。アイツの事なのにそんな喜びます?』
電話越しだからちゃんとはわからないけど、瀬戸くんと知り合ってこんなに笑ってるところを聞いたのは初めてだ。
「だ、だって…彼氏がお友達からそんな素敵なサプライズしてもらえたら嬉し過ぎるよ」
はじめは結構話しやすくてフレンドリーかなって思う所もあるけど
知っていけばいくほど
実は壁を作ってて、その壁を乗り越えさせない
そして自分も乗り越えない
想汰くんにはそういう所がある。
昔の影響なのかなって思う。
だけど
「想汰くん、最近壁を少しずつ薄くしてくれてる気がするんだよね」
『は…?壁……?』



