「どうして……そんなに優しくしてくれるんですか」
「貴方が真剣だから。ichigoさんにはichigoさんにしか出来ない音楽が必ずあるから。それを私に教えてくれませんか?」
「ーーそれって」
「もし良かったら2日後の私のファーストライブの前に、ichigoさんの歌を聴かせてください」
それはいわゆる前座のお誘いだけど、bihukaほどの人ならそんなの要らないはずなのに。
「ほんとにいいんですか?」
「私たちは歌でしか語り合えないんです。だから迷うなら、歌いましょう。怖くても不安でも、前だけを見て舞台にあがりましょう。それがきっと答えになる」
「……謹んでお受けします。ありがとうございます!!」
あたしは泣きながら、bihukaの手を改めて握った。
「頑張ってね。楽しみにしてる」
そう言って、bihukaは去っていく。
いつもなんでもないみたいに、軽やかで。
苦しみなんて何も知らないみたい。
そう思ってたけど、bihukaはやっぱりすごい。
やっぱり届かない。
だけどーー
「あたしは、あたしにならなきゃ」
あたしにしか出来ない”いま”を全力でぶつける。
「貴方が真剣だから。ichigoさんにはichigoさんにしか出来ない音楽が必ずあるから。それを私に教えてくれませんか?」
「ーーそれって」
「もし良かったら2日後の私のファーストライブの前に、ichigoさんの歌を聴かせてください」
それはいわゆる前座のお誘いだけど、bihukaほどの人ならそんなの要らないはずなのに。
「ほんとにいいんですか?」
「私たちは歌でしか語り合えないんです。だから迷うなら、歌いましょう。怖くても不安でも、前だけを見て舞台にあがりましょう。それがきっと答えになる」
「……謹んでお受けします。ありがとうございます!!」
あたしは泣きながら、bihukaの手を改めて握った。
「頑張ってね。楽しみにしてる」
そう言って、bihukaは去っていく。
いつもなんでもないみたいに、軽やかで。
苦しみなんて何も知らないみたい。
そう思ってたけど、bihukaはやっぱりすごい。
やっぱり届かない。
だけどーー
「あたしは、あたしにならなきゃ」
あたしにしか出来ない”いま”を全力でぶつける。


