まだ、たった15歳。
自分がちょっとまわりの他の人よりは可愛くて、歌が上手いと思ったから、オーディションに応募してみたらあっという間に採用されて。
憧れだった芸能界へ。
きっと有名なあのbihukaみたいに、キラキラと輝いて楽しいことばかりだと思ってた。
「なんでレッスンてこんなに辛いのー!?」
「ichigo、うだうだ言わない。声に張りがない。ダンスのキレも最悪。まず腹筋50回からやって」
「うぇーーー」
ichigo、いま15歳だから。
それだけの意味で名付けられたあたしの芸名。
「ていうかマネージャー。なんであたし、アイドル売りなんですか」
「なんでも何もその見た目でしょ。需要と供給の世界だから」
「えぇ。あのbihukaみたいな美しくて可愛くて孤高の天才、神秘!! みたいな売り方してよぉ」
「無理。どこの事務所へ行ったってアンタはアイドル売りされるよ」
えぇ、聞いてないっ聞いてないっ聞いてないっ。
「じゃあせめて、bihukaに会いたいなぁ」
「あぁ。それならbihukaはうちの事務所の専属じゃないけどスタッフが関係してるから。たしか明後日の14日だったかな。何人か神奈川の方の現場へ行くって……」
「行く!! それあたしも行く!!!」
「でもその日は確かリハだけだよ?」
「全然いい!! 勉強したいとか何とか言って行かせてよ」
「まぁやれないことはないけど」
「お願いっ!!」
「調整しとく」
「ありがとっ」
じゃあ、さらに腹筋100回追加な。とサラリと鬼みたいなことをいうマネージャー。
やってやりましたよ、だってbihukaに会ってみたいもん。
会ったら、あたしの中のなんかが変わる気がしたんだもん。
自分がちょっとまわりの他の人よりは可愛くて、歌が上手いと思ったから、オーディションに応募してみたらあっという間に採用されて。
憧れだった芸能界へ。
きっと有名なあのbihukaみたいに、キラキラと輝いて楽しいことばかりだと思ってた。
「なんでレッスンてこんなに辛いのー!?」
「ichigo、うだうだ言わない。声に張りがない。ダンスのキレも最悪。まず腹筋50回からやって」
「うぇーーー」
ichigo、いま15歳だから。
それだけの意味で名付けられたあたしの芸名。
「ていうかマネージャー。なんであたし、アイドル売りなんですか」
「なんでも何もその見た目でしょ。需要と供給の世界だから」
「えぇ。あのbihukaみたいな美しくて可愛くて孤高の天才、神秘!! みたいな売り方してよぉ」
「無理。どこの事務所へ行ったってアンタはアイドル売りされるよ」
えぇ、聞いてないっ聞いてないっ聞いてないっ。
「じゃあせめて、bihukaに会いたいなぁ」
「あぁ。それならbihukaはうちの事務所の専属じゃないけどスタッフが関係してるから。たしか明後日の14日だったかな。何人か神奈川の方の現場へ行くって……」
「行く!! それあたしも行く!!!」
「でもその日は確かリハだけだよ?」
「全然いい!! 勉強したいとか何とか言って行かせてよ」
「まぁやれないことはないけど」
「お願いっ!!」
「調整しとく」
「ありがとっ」
じゃあ、さらに腹筋100回追加な。とサラリと鬼みたいなことをいうマネージャー。
やってやりましたよ、だってbihukaに会ってみたいもん。
会ったら、あたしの中のなんかが変わる気がしたんだもん。


