「今だっ。
出番だ、充悟っ」
と智則が言うのが、晴乃のところまで聞こえてきた。
充悟はちょっと迷って、こちらに出てくる。
「その、友人に晴乃……さんを紹介された、小出充悟です」
「そうですか。
あなたが」
と征也は笑顔だ。
「ちょっとお話ししませんか?
あの、部長、いいですか?」
と征也は部長、茶畑の方を見たが、茶畑は、
「小出専務~、お久しぶりです~」
ともう一人の部下を連れて、智則のところに行ってしまっていた。
「茶畑部長。
久しぶり。
一緒にどうですか」
「いいですね~。
ほら、君もご一緒させてもらいなさい。
小出重工の小出専務だよ。
彼はご親戚の方ですか?」
と茶畑は、充悟を見て言う。
「うちの兄貴の子。
本家の直系の孫なんだ。
そのうち、頭が上がらなくなるだろうから、今のうちに偉そぶったり、恩を売っとこうかと思って」
と智則は笑っている。



