晴乃は望都子に濡れたお手拭きで、ドレスを拭いてもらっていた。
「すみません。
ほんとうに、なにもできない子で」
と望都子はおじいさんに謝っていた。
「いやいや。
新鮮味があって、楽しかった。
もう連れて帰ってやりなさい」
とおじいさんは笑っている。
そこに、恰幅のいいおじさんと、それに連れられた若いサラリーマンが二人やってきた。
上司のお供か、接待かな、と晴乃はそちらを見た。
若いサラリーマン二人はどちらも感じがよかったが。
そのうちの一人は驚くくらい綺麗な顔をしていた。
充悟さんはハッキリした顔立ちで、格好いいって感じだけど。
この人は繊細な美貌って感じだなあ、と美術室にある胸像でも眺めるように眺めていると、彼がこちらを見て、ちょっと笑った。
「あらっ、茶畑さん」
と望都子は上司のような人に挨拶したあとで、
「ちょうどよかった」
とこちらを向く。
「うちの娘の晴乃です、高江さん」
とそのイケメンに晴乃を紹介しはじめる。



