「お前に女というものを教えてやる。
仕事ばっかりしやがって」
と言うおじ、智則に連れられ、充悟は仕方なく、銀座のクラブに来ていた。
「小出様、お久しぶりです~」
と煌びやかな女性たちと、いかにも銀座の女帝、みたいな着物姿のママに出迎えられる。
いつも座るという席に連れていかれ、
こういう店は落ち着かないんだが……と思ったとき、別の席から機嫌のいいおじいさんの笑い声が聞こえてきた。
「いやー、この店は次から次へと美女が現れて。
ほんと、生き返るわい」
なんとなく、そちらを見る。
「充悟、マラソン好きの女もいいが。
この洗練された美女たちを見ろ」
と自分を口実に店に来た智則がホクホク顔で言う。
「おっ、すごい美人がいるじゃないかっ」
と智則は身を乗り出して、さっきのおじいさんたちのテーブルを見た。



