まだ営業していた大浴場で、ほかほかになり、立派な部屋ですこやかに眠りについた晴乃だったが。
明け方、なんらかの光で目を覚ました。
ん?
スマホが光ってる……?
と自分の手の側にあるスマホを見る。
「先に帰る」
と充悟から入っていた。
いや、今、四時なんですけどっ。
何故ですかっ?
と連絡を入れると、折り返し電話がかかってきた。
「早朝、新幹線に乗るのを忘れてたんだよっ」
「……なんで忘れてたんですか」
ほんとだよっ、と充悟が叫ぶ。
「まさか、お前と会うから、浮かれてたとかっ?」
そんな莫迦なっ、と充悟は言う。
……この素直すぎる人とは結婚しない気がするな、と晴乃は思った。



