幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

 


 軽く料理をつまんで酒をと思ったのに、ほくほくした魚とカラフルな野菜の蒸し料理があまりに美味しく、つい、角煮まで頼んでしまった。

「ヤバイです。
 さっき、いっぱい食べたのに」

「じゃあ、ここから走って帰るか。
 四時半には街に着くだろう」

「明日、平日ですよ」

「そうだよっ。
 だが、お前は常に休みじゃないかっ。

 俺が辛いだけだっ。

 でも、まあ――
 昨夜は楽しかったな、と思いながらなら、頑張れないこともない」
と存外、可愛らしいことを言う。

「あのー、タクシー呼ばれるのなら早い方がいいですよ。
 なかなかつかまらないので」
と店員さんが教えてくれたので、早めに頼んだが、食べ終わってもやっぱり、タクシーは来なかった。