幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

「そういうときの私は、もやは、変質者の装いなので。
 眼鏡にマスクに頭からスカーフ被ったりして。

 車に乗ると、さらにその上、溶接工のようなサンバイザーをかぶっていますから」

「そんな奴が向こうから歩いてきたら、むしろ、一発でわかるな……」
と充悟は言う。

「なにかが飛んでるんですよ、雨上がりには」

「……なにが飛んでるんだ」

 今、あなたが青ざめなから思ったような、すごいものは飛んでませんよ。

 なんらかの花粉とかカビとかですよ、と思いながら、とりあえず、待ち合わせ場所と時間を決めて電話を切った。