「もしもし、充悟さん?
無事に着きました」
リビングのソファに座り、晴乃は充悟に電話をかけた。
『そうか。
送ってやれなくて悪かった。
無事についてなにより』
充悟は仕事が入ってしまったので、結局、現地集合、現地解散になってしまったのだ。
家に着いたら、電話しろと言われたので、今、してみたのだが。
充悟は打ち合わせの準備をひとりでしているのか、暇なことを言ってきた。
「晴乃。
お前は、晴れた日に生まれたから晴乃なのか?」
「ママ!
……おかあさまっ。
この二人、充悟さん、晴乃と呼び合ってるわっ」
また膝にのっていた杏奈が、ぴょんと降りて、お茶の支度をしていた望都子のところに走っていく。
いや、単に大出小出論争になりたくなかったから、そう呼んでるだけなんだが……。



