幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

「え、そういう気持ちもなきにしもあらずなんですけど。
 私、炊事洗濯の能力もありませんし。

 頑張ったところで、尽くしまくるのは無理かなと」

「いや、だから、お前は理性を捨てろっ。
 俺はお前の前では、理性なんてないからなっ」

 そう言い、充悟は今度は強く晴乃を抱いて口づけてきた。

 一階から、杏奈の叫ぶ声がする。

「ちょっとー、下で携帯鳴ってるよー。
 仕事じゃないのっ? おにーさまっ!」

 この騒がしい家を晴乃は愛していたが。

 充悟が俺様らしく、その声も仕事の催促も無視したので。

 ……今日くらいは、と晴乃もそれを無視してみた。

「おにーさまっ、おねーさまっ。
 ねえ、まだーっ?」

 スマホ、うるさーいっ、といつもの調子で杏奈が下から叫んでいた――。


 
                    完