杏奈にお土産を買って帰れと言われたので、機嫌を直してもらうためにも、二人でテイクアウトできるスイーツを吟味する。
「やっぱり固形のものが多いですね」
「そうだな。
俺たちが食べたみたいなのは駄目だな。
妹はなにが好きなんだ?」
「うさぎですかね」
「……食べ物だぞ」
「でも、ここに『うさぎのケーキ』ってありますよ」
テイクアウトのページには文字だけ、ずらっと並んでいた。
「うさぎのケーキか。
可愛くていいかもな。
中に、なにが入ってるんだろうな?」
「……うさぎですかね?」
と晴乃は杏奈が震え上がりそうなことを言う。
「……うさぎは入ってません」
と注文を聞こうと横に立っていた店員さんが青ざめて言った。



