「滉二さんがなんておっしゃったのか聞いてませんけれど。
それで?」
「は?」
「台湾菓子、美味しいんですのっ?」
いや、やっぱり、スイーツの方が気になるんじゃないかと思った。
マンゴーのかき氷っぽいものを食べていると言うと、
「どんな味です?」
と杏奈は訊いてきた。
「美味しいよ」
「……他になにかないんです?」
「あと、冷たいかな」
そこで、充悟が口を挟んできた。
「就職できないはずだな。
お前、そんなんじゃ、グルメレポーターにはなれないぞ」
トラベルライターじゃなかったんですか?
「じゃあ、充悟さん言ってみてください」
充悟は自分が食べているスイーツを見下ろし、少し考えてから言った。
「腐ったような紫色の餅とか白っぽいツブツブが、ぷかぷか浮いてる」
「全然、食欲がわきませんわっ」
と二人とも駄目出しされる。



