最近、晴乃から電話がかかってくると、なんか落ち着かない気持ちになる。
そう思いながら、充悟は晴乃の電話を聞いていた。
「お料理覚えようと思います。
やっぱり、このままじゃいけない気がして」
それは俺との結婚を念頭に置いて言っているのだろうか――?
ちょっとそわそわしながら、
「……そうか」
と言う。
「仕事もそろそろはじめないとって」
いや、俺と結婚するんじゃなかったのか。
いやいや、結婚してからも働いてくれても別にいいんだが。
いやいやいやっ、でも、こいつ、結構綺麗だから、仕事になんて出るようになったら、いろんな男から声がかかったりするようになるんじゃないのかっ!?
と杏奈たちが聞いたら、
「さすがに考えすぎですわ。
おねえさまはちょっと近寄りがたいですから」
と言ってきそうなことを思う。
それにしても、どうして急にそんなことを。
あの家から出て、独り立ちしたいのだろうか。
……意外に楽しそうにやってるように見えるんだが、と思ったとき、晴乃が言った。



