その後、器用そうじゃない人からメッセージが入ってきた。
「今、料理を作っている」
そういえば、軍手を買ってたんだったな。
野菜を切ろうとして。
「お前は料理はしないんだったか?」
突然の決めつけ、ひどいですね……。
「お菓子なら作ったことあります」
と晴乃は打ってみた。
いや、でも、これだけだと信憑性がないな、と思った晴乃は、
「ほんとうです。
ほんとうに作りました。
ブルーベリーのチーズケーキです」
と打つ。
もうちょっと具体的に料理のときの状況を書いた方がいいか、と思い、
「ほんとうです。
キッチンが血の海になりました」
と打った。
おっと、説明不足だったな、と思った瞬間、充悟から、ピコンピコンピコン、と連続して、短いメッセージが入ってきた。
「料理は俺がやる」
「今から覚える」
「お前はなにもしなくていい」
いやだから、途中送信してしまったんですよ、と思いながら、晴乃は、
「電話していいですか?」
と打った。
メッセージだとまどろっこしいな、と思ったからだ。
返事はなく、電話がかかってくる。



