そろそろ食べ終わってしまう。
まさか会うの、これで最後になったりしないよな?
そう思いながら、充悟はちょっと晴乃の情に訴えかけてみることにした。
「最初に会ったの、この店だったな」
「そうですね」
「なんか初心に帰るな」
「そうですね~」
あっ、と晴乃は声を上げた。
「初めて会ったときのこと思い出しました。
充悟さん、どんな人なのかなと不安で。
なんとか断ってくれないかな~と思って、この店にしたんでしたよ」
と笑う。
「……初心に帰らなくていいから」
「そうですか」
『知り合い』よりも後退して、『会う前から断られる人』になるところだった……と充悟は青くなる。



