幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

「俺が婿養子に入ったら、大出になれるなとも思ったな」

 いや、大きければいいってもんじゃないと思うんですが。

 大きいつづらには、妖怪が入ってるかもしれませんよ。

「とりあえず、頼むか、大出」

 なんか喧嘩売られてる気がするな。

「……晴乃でいいです」
と大出と呼ばれたくなくて、そう言うと、写真がふんだんに使われたメニュー表を手にとった充悟はまっすぐこちらを見、

「じゃあ、俺も充悟でいいぞ」
と言ってきた。

 明るい日差しの中。
 透明感のあるちょっと茶がかった瞳で見つめられ、さすがにどきりとしてしまう。

「お前、先に決めろ」

「え、いいです。
 お先にどうぞ」
とメニューがひとつだったので譲り合う。