週末、どのじいさんだかわからないじいさんの五十回忌に行った。
料亭で食事をしているとき、じいさんたちが言う。
「わしらも、もううるさいことは言わんことにした」
「そうじゃのう。
若いものには若いもののペースがあるからのう」
金があるところには人が群がり、親戚も離れていかないので、増えていく。
どのじいさんがなんのじいさんだったけ、と思いながら、充悟は、はあ、とじいさんたちの話を聞いていた。
「そうじゃ。
テーブルマナー講座の先生もそう言っておった」
としみじみと呟き、じいさんたちは、うっとりする。
あんたら、今更、テーブルマナー習ってどうする気だ、と誰も彼もがそこそこの地位にあるはずのじいさんたちを見る。
どうも、誰かひとりがその先生と知り合って、そこから、芋蔓式にみんなが通いはじめたらしい。
講師が、迫力ある、煌めく熟女なのだそうだ。



