幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

「晴乃さまっ」
 相変わらず、お美しいっ、と美佳の瞳がきらめく。

 そして、充悟と晴乃を見比べ、
「お似合いですわっ」
と手を打つ。

「はいはい、行くわよ」
と美佳の手をつかむ。

「あ、待って、杏奈。
 おこづかいあげるから、三人で、なにか買って、うちで食べたら?」
と晴乃が言ってきた。

「……なんで三人ってわかりましたの?」
と足を止め、振り向くと、晴乃は笑って言う。

「大輝くんがそこの角を曲がったところにいて、涙目でこっちを窺ってるよ」

 ……さすがですわ、おねえさま。

「おこづかいは結構です。
 今、おにいさまからいただきました」

「あら」
と晴乃が言い、

 ……おにいさまか、と充悟は晴乃を見て、ちょっとだけ照れたように見えた。

 おねえさまがそれに気づかれてるかはわからないけど、と思いながら、二人に礼を言い、美佳を急かす。

「ほら、早くっ。
 大輝くんああ見えて、気が短いからっ」

 急ぎませんとっ、と言う美佳と手をつないだまま、走り出した。