幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話

「み、美佳さん、帰りましょうよ。
 今日、塾だし」
と美佳の友人たちが、美佳をバス停の方に連れていってくれようとする。

「私は歩いて帰るわ。
 あなたたち、先に帰って」
と言って、美佳はついてくる。

 後ろでずっとなにか言っていたが、聞かぬフリをしていた。

 すると、道沿いのカフェのテラス席に、格好いい男の人がいるのに気づく。

 だが、彼は何故かこの暑いのに、ロングコートを着て、革の手袋をはめていた。

 思わず、声をかけてしまう。

「……なにしてるんですの?」

 知らない人だと思って見たので、すごい格好いい人がいるっ、とうっかり思ってしまったが、充悟だった。

「うっ、晴乃の妹っ」
と充悟は何故か焦ったような顔をする。