歩きながら、充悟が言う。
「ははは。
さすが望都子さんだな」
たわいもない話をしながら、充悟がチラ、と晴乃の小振りなカバンを見る。
軽装だからか、安心したようだ。
防犯カメラもなにも入ってないだろうと。
「ああ、盗聴器は入ってます」
「切れ」
「大丈夫ですよ。
お義母様はお忙しいので聞いてないです。
私に持たせて安心してるだけです。
たぶん、杏奈が録音していますが」
「なにも安心じゃないじゃないか……」
「杏奈、お土産買って帰るから」
と言って切る。
自ら切るのも変な感じだな、と思いながら、充悟おすすめのテイクアウトのお店に行き、いろいろ買い込んだ。



